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アメイジング・スパイダーマン2のYYamadaのレビュー・感想・評価

3.7
【マーベル・シネマのススメ】
・SONY'sスパイダーマン・ユニバース⑤
〈アンドリュー・ガーフィールド2〉
◆監督:
 マーク・ウェブ
◆ヴィラン:
 エレクトロ、ライノ、
 グリーン・ゴブリン

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・スパイダーマンとしてニューヨークの人々を守り、ひとりの男性として恋人グウェンを愛する日々を送るピーター・パーカー。しかし、街を離れていた旧友のハリー・オズボーンが戻ってきたことから、その生活に少しずつ変化が現れる。
・そんな中、高圧電流を武器とするエレクトロ、強力なサイ型パワードスーツの超人ライノ、高速グライダーで全てを切り裂く冷酷なグリーン・ゴブリンなど、スパイダーマンのいない世界を作ろうと目論む強敵が次々と出現する…。

〈見処〉
①この「戦い」、絶対に勝つ。
・『アメイジング・スパイダーマン2』は、2014年に製作されたスーパーヒーロー映画。
・アンドリュー・ガーフィールド主演、マーク・ウェブ監督にて、人気シリーズをリブートした『アメイジング・スパイダーマン』(2012)の続編である本作は、メイン・ヴィランのエレクトロ役にオスカー俳優のジェイミー・フォックス、ライノ役に『シンデレラマン』の性格俳優ポール・ジアマッティのベテラン勢に加え、ハリー・オズボーン役にデイン・デハーン、フェリシア 役にフェリシティ・ジョーンズなど注目の若手俳優を登用した豪華キャストが話題となった。

②方針転換
・本作は、続く第3作以降に、ヴィラン6人による犯罪組織「シニスター・シックス」に繋がる展開を想定し、作中に複数のヴィランを登場させ、また、オズコープ社の場面では「Dr.オクトパスの金属アーム」「ヴァルチャーの飛行ウィング」「ライノのアーマー」「ハリーが着用したゴブリンアーマー」など、ヴィランたちの装備を登場させている。
・しかしながら、本作の北米興行収入は、製作費を下回る約2億ドルに留まり、ソニーピクチャーズは「最大のドル箱シリーズの低迷」「二軍キャラクター中心に製作したアベンジャーズ(2012)の成功」に危機感を覚え、アメイジング・シリーズの「第3作:2016年6月」「第4作: 2018年5月」の計画を放棄する決断を下す結果となった。
・これらを背景に、2015年2月にソニー・ピクチャーズとマーベル・スタジオのパートナーシップ締結が発表。『アメイジング・スパイダーマン3』とスピンオフ『シニスター・シックス』を白紙とし、今後のスパイダーマンを「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)に編入させることが発表された。
・本作『アメイジング・スパイダーマン2』の興行的不振が『アベンジャーズ/エンドゲーム』に繋がる契機となったのは、皮肉なものだ。

③結び…本作の見処は?
3作目を視野に入れたエンディングを残しながら、興収不芳で本作で打ち切り。しかしながら、沢山の魅力が詰まった作品。
◎: スパイダーマン作品群の中で、アクションシーンの描写がもっとも素晴らしく、ストーリーはもっとも悲しい。
○: 続編製作が前提だった本作であるが、本作のエンディングは、完結編として納得出来る終わり方と言える。
▲: ヴェランは「エレクトロ」「グリーンゴブリン」「ライノ」。うち、エレクトロはスパイダーマン作品で最強も、スパイダーマンに敵対する動機に乏しく、アカデミー賞俳優ジェレミー・フォックスの無駄遣いの感あり。サム・ライミ版『スパイダーマン3』の失敗の教訓が生かされていない。
▲: スパイダーマン原作愛好家しか分からないような小ネタは、映画ファンの興味を注がない。
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