ハウルのすごくうしろ

なくもんかのハウルのすごくうしろのレビュー・感想・評価

なくもんか(2009年製作の映画)
3.3
「八方美人」に関して、女々しいだの、周りに好かれる必要ないと説く人も世の中にはいるが、この作品を通して、その人なりの育った環境の中で培った生きる知恵なんだと感じた。

それこそ、空き巣事件の際においての住人も綺麗な形としては「山ちゃん」を信じるのが美徳とされるが、何も言わない事が上手い立ち回りではあると思う。

弟も辛い環境下で得た自分の立ち位置を離したくなく実の兄に強く当たってしまう気持ちも大変よかった

嫁にしろ山ちゃんにしろ弟にしろ
「人は育った環境以上のコミュニケーションは取れない」
に近いニュアンスでありながら、どちらかというと、今回の作品は
「自分が過ごした環境下で培った生き方」
と言った切り口な気がした。

山ちゃんの人間味の溢れる描写がとてもよかった。