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ファイナル・デスティネーションのkuuのレビュー・感想・評価

3.6
『ファイナル・デスティネーション』
原題 Final Destination.
製作年 2000年。上映時間 98分。
凄惨な飛行機事故を予知して回避した若者たちが逃れられない死の運命に次々とさらされる恐怖を描く。
『X-ファイル』や『ミレニアム』の脚本家として知られるジェームズ・ウォンの劇場映画監督デビュー作品。
元々、ジェフリー・レディックが『X-ファイル』のエピソードとして考案したものを、グレン・モーガンとジェームズ・ウォンが劇場映画向けの脚本に仕上げた。
余談ながら、今作品のプロットは、上記のように『X-ファイル』のエピソードの御蔵入り台本『ソール・サバイバー』(1984)から一部インスピレーションを得たと云われてるが、現実だと信じている夢を見た女性が、後に夢の中で起こったことが現実の飛行機が離陸時に爆発するなどの出来事を目撃するという、『トワイライトゾーン:トゥエンティトゥ』(1961)の要素を多く借用しているそうな。
襲いかかる敵が、これまでのホラー映画の定番であった連続殺人鬼ではなく、
『死の運命』ちゅう目に見えない力である斬新な設定が話題を呼び、スマッシュヒットを記録したとか。
タイトルは知ってたが初視聴。
以後続編全5作品が作られる人気シリーズへと成長し、小説化もされているんだって。
ちなみに続編の冒頭で事故が起こる舞台は2作目が高速道路、3作目が遊園地のローラーコースター、4作目がサーキット、5作目が吊り橋となっている。
後、余談が過ぎますが、作中、葬儀でトッドが語るスピーチは、マルセル・プルースト(フランスの小説家)からの引用やった。

高校生アレックスは修学旅行に旅立つ離陸前の飛行機の中で居眠りし、飛行機が離陸直後に大爆発するという悪夢を見る。
飛び起きて『この飛行機は爆発する!』と叫ぶアレックスに周囲は騒然。
この騒ぎに巻き込まれた数人の同級生と先生、アレックスの7人は飛行機から降りるが、彼の言葉通り飛行機は大爆発。
それから数日後、生き残りの1人である親友トッドにまたも奇妙な予兆を感じたアレックスはトッドの家に急ぐが、彼はすでに帰らぬ人となっていた。

予知(夢も含め)、予兆って有るのか無いのか。
タマタマ予感がして取り止めたりしたとき、何かしら『亡くなった◯◯が知らせてくれたんや』だとか、『嗚呼、神様仏様』と手を合わせる方や、『嗚呼、運良かった』だけで片付ける人もおいでかと。
小生も今作品の九死に一生程ではないが、予知で助かった?経験は多数ある。
例えば、チビッ子の頃、幼馴染みの女子の家(ニュースによるとその土地を任天堂が買い上げたとか)の隣が、梅湯って銭湯(今でも踏ん張って営業してるとか)で、ソコには銭湯だけに煙突があり、女子の家の屋根伝いにその煙突に登れることを知った。
早速、颯爽と、近所のガキたちと登った。
登り始めた早々、煙突に付いたハシゴの踏ざん(足を乗せるとこ)が抜け落ちる想像が過った。
立ち止まったら、先に行くターボー(近所の貴文くん笑)が持った踏ざしの一本が取れた、ビビりすぐさま引き返した。
とか、
例えがしつこいですが、家の近所に豊臣秀吉が朝鮮半島に出兵した折り、豊臣兵が戦功のしるしとなる首級のかわりに耳や鼻をそぎ持ち帰り埋めたとつたわる遺跡、耳塚がある。
耳塚は、山形の供養塔(高さ約8メートル)が立ってて、コッバン(同級生の小林くん)と登って、先端に建つ梵字の書かれてる石をどちらが先に触れるかと、競い登り始めた。
その時も、突風が吹き二人が転げ落ちる予感がした。
ビビった小生は途中で止まってたら、すぐさま風が吹き、コッバンは漫画のように転がって落ちた、笑っちゃいけないけど笑けて、近づくとコッバンは『キョトン』としていた。
幸い怪我をしてなかった。
そないなイカれた挑戦(笑)自体はあったのだけど、何十年間もたった今、記憶はある程度色を付けてるとは思うが。
視聴者の多くも、小生の様な事を大なり小なり予知てき経験してるとは思う。
ソコにターゲットをしぼりスリラーではなく、ホラーに仕立ててる今作品は個人的には良かった。
って前置きが長くなりましたが🙇。
今作品ですが、なんと云っても死に方も楽しくて爽快です。
もちのろ~ん、エグめの殺られかたばかりですし、笑うどころはない。
しかし、ジェームズ・ウォン監督は(驚くほどリラックスしたデビュー作で)、それぞれの恐怖のシーンが長く続き、息をのむような作品に仕上げていた。
わずかな予算で、善きエンターテインメント映画を作り上げてるなぁと感じた。
殺られかたのシーンは、結構、衝撃的やった。
登場人物のひとりは、心臓が止まるほどの速さで処分され、また、あるキャラはコンピュータを狂わせる。
またある者は、喉を切り裂き、感電死。
色んな死に方で見てる側を苦しめる。
血走った目を見るだけで、胸が締め付けられるようなシーンもあった。
そして、ある殺られる一人は。。。
このシークエンスは『スリーピー・ホロウ』の断頭台に劣らないかな。
つまりは素晴らしい笑。
◯◯ない男が立っている姿は、ただただ惚れ惚れする怖さ。
欠点も確かにあるが、それは些細なことで、映画を台無しにするようなことはなかったかな。
同じアイデアの使い回しに小さなバリエーションがあること。
アルコールは燃えるし、テレビン油も燃える。
最初の飛行機の爆発はもっと壮大にしてほしかった。
ただ、ラストはちょっと拍子抜けはしたかな。
中盤が非常にダイナミックだっただけに、ラストが弱く感じられました残念。
これはオリジナルのエンディングではなかったと聞いている。
もう1つはもっと明るいものであったことを期待したいかな。
続編もタイミングが合えば見たい位、今作品は面白かった。
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