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静かなる叫びのclever1のレビュー・感想・評価

静かなる叫び(2009年製作の映画)
3.5
淡々と事件の前後も含め叙事詩的に描いていて、そこに明確なメッセージやストーリーはない。ただ事件の悲惨さ、犯人の動機の身勝手さ、被害者のトラウマの辛さが伝わってくる。モノクロームにした意味もなんとなく理解できる。
どちらかというと再現フィルムに近いもので、映画としてどうこういうべきものでもない気がする。ただ、登場人物の演技も含めて自然でリアリティがあり、作品の意図(恐らく“事件を正しく伝える”)を確かなものにしてると感じた。
つまらないことだが、犯人が手紙を書く際にペンのインクの出が悪い描写があったが、手紙の文字にはかすれた跡もなぞり直した跡もないのに違和感を覚えた。リアリティ追求した描写ではディテールまで注意を払った方が良いと思う。
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