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シモンの空の8bitのレビュー・感想・評価

シモンの空(2012年製作の映画)
3.8
リアリティを持って淡々と描き出されるどん底の生活。
面白い・面白くないという尺度を超えて、何か胸に突き刺さるものがありました。

家計のために盗みを働くという行為はまったく擁護できませんが、シモンとルイーズの関係性どうにも痛々しい感じで観てていたたまれなくなってきます。
「一緒に寝よう。お金払うから」とか悲しすぎますよ。

いっぱしの商人ぶったシモンでも、裏を返せば12歳の子供。
やっぱりどこかで孤独を抱えていて、まだ甘えていたい年頃なんですよね。
家計を助けるというだけでなく、彼の中のにある「子供」の気持ちが犯罪に走らせていたのかな。
シーズンの終わった閑散としたスキー場で見せるシモンの涙の後に訪れる、「すれ違い」には、
二人には幸せになってもらいたいと心から思わずにはいられません。
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