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オブリビオンのYYamadaのレビュー・感想・評価

オブリビオン(2013年製作の映画)
3.3
【クリソツ映画】比較鑑賞⑦

◆本作:
 『エリジウム』
◆クリソツな他作 (比較対象)
 『オブリビオン』『アフターアース』

〈クリソツ・ポイント〉
・荒廃した地球を棄てた人類の
 その後を描く
・ハリウッドトップ俳優主演の
「スター・システム映画」
・作品規模(制作費)は横並び
  エリジウム   $115,000,000
  オブリビオン  $120,000,000
  アフターアース  $130,000,000
・世界興業収入も横並び
  エリジウム   $286,140,700
  オブリビオン  $286,168,570
  アフターアース  $243,843,130
・わずか4ヶ月の間に北米公開
  エリジウム   2013年8月9日
  オブリビオン  2013年4月12日
  アフターアース  2013年5月31日

〈本作の見処〉
①主演: トム・クルーズ
・西暦2077年。60年前に起きた異星人スカヴからの侵略の際に使用した核兵器にり荒廃した地球。人類の大半は、土星の衛星タイタンへの移住を余儀なくされていた。
・元海兵隊司令官コードネーム「Tech49」ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)は、パートナーのヴィクトリアとたった二人で地球に残され、スカヴの残党を始末するため、高度1,000mの上空から地上を監視する役目を担っていた。
・ある日、墜落した飛来物体から、その乗組員ジュリアを救出したジャックは、ともに何者かに襲われ、人類の生存者ビーチ(モーガン・フリーマン)と対面。ジュリアを殺すと脅されたジャックは、彼の指示に従い、移民前の一時的な避難先である宇宙ステーション「テット」の破壊のため、彼女と共に”エンパイア・ステート・ビルディング”に向かい、その際に彼女から驚愕の事実を知らされる…。
・本作は、異星人の侵略、地球外への脱出、クローンとの対峙など、SFの複数のエッセンスが凝縮された近未来SFサスペンス映画。
・モーガン・フリーマンが登場する中盤以降になると、現代社会のフラッシュ・バックを含め、物語は急加速する。
・とはいえ本作の最大の見処は、スター俳優としてオーラを放ち続ける、いつものトム・クルーズが確認出来ることである。

②注目株: ジョセフ・コシンスキー監督
・ジョセフ・コシンスキーは『トロン: レガシー』(2010) の監督デビュー後、第2作となった本作では 監督・脚本・原作・製作を務めた。
・その後『オンリー・ザ・ブレイブ』 (2017) を経て、次作は再びトム・クルーズと共作する『トップガン マーヴェリック』 が待機中である。
・本作は、寡作ながら佳作の多いコシンスキー監督による、荘厳な地球の映像美が楽しめる作品である。

③クリソツ作品と比較すると…
○: スター俳優トム・クルーズのいつもの作風。いつもどおり、元気一杯。
○: SF要素の「全部入り」世界観
○: 荘厳な映像美
▲: 前半は物語の進行が遅く、後半は詰め込みすぎ。迷子になりがちな演出。
▲: 「クローン」に関連するストーリーは『月に囚われた男』と類似性あり。
▲: ラストのオチも、デンゼルワシントン『デジャブ』との類似性を指摘されている論評を拝見しましたが、作品質は大きく負けている気がする。
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