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嘆きのピエタのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

嘆きのピエタ(2012年製作の映画)
3.3
キム・ギドク監督・脚本によるヒューマン・ドラマ。
「ピエタ」(piety/pity)とは、死んで十字架から下ろされたイエスを抱く聖母マリアのこと。
原題:피에타、(英)Pietà (2012)。

舞台は、昔ながらの町工場が並ぶソウルの清渓川周辺。
町工場の経営者を痛め付け障がい者にして、保険金で借金を返済させる悪魔のような取立て屋(イ・ジョンジン)は、親の顔も知らずに30年間生きてきたが、自分を捨てた母だと名乗る謎の女(チョ・ミンス)が現れる。
始めは邪険に追い払うが、次第に母親として受けいれてゆく…。

「金って何だ。
全ての始まりで、終わりよ。愛、名誉、暴力、怒り、憎悪、嫉妬、復讐、死…」

「ハレルヤは永遠なり」

「金で人を殺す悪魔。家族が目の前で死ぬのを見るのよ」

この作品の要は母親を名乗る女性だが、人物設定に無理があり、リアリティーに欠ける気がする。
キム・ギドクらしい刺激が強い奇抜なストーリー展開は好みが別れるところ。
なお、主役二人のほかに気になる出演者は、負債者夫婦を演じるウ・ギホンと カン・ウンジン。
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