15歳、アルマの恋愛妄想のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

自然に囲まれたノルウェーの田舎町を舞台に、10代の少女たちの繊細で危うい心情や性への目覚めを、瑞々しいタッチで描いた青春ドラマ作品ということで。

印象としては全体的に淡々としていて、一定のスローペースで展開していくので多少の退屈さは感じてしまうが、主演のヘレーネ・ベルグスホルムが演じるアルマが抱く妄想をユニークに映し出し、それとは対照的に焦燥感に駆られる様を繊細なタッチでリアルに描いているので、そのギャップが何とも面白い。そして妄想ばかりしているアルマに向けられる視線もそれぞれで、呆れてはいるがどこか見守っているような表情でもある愛犬の愛らしい姿は印象的。話としても、どこか行き過ぎている感じはあるが、アルマの痛々しい思春期に懐かしさを覚えるくらい身近なものであり、言ってしまえば、"あるあるネタ"をほんの少しだけ誇張したようなものかと。前文で書いた通り退屈に思えてしまうかもしれないが、このゆったりとした雰囲気はまさしく田舎町そのもので、この雰囲気の中で起きている事だからこそ面白く感じるのでしょうね。ラストのシーンはシュールながらに際立っていた。ちょっとした箸休め程度に観るくらいが丁度良い作品ですね。