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ジャッキー・コーガンのclever1のレビュー・感想・評価

ジャッキー・コーガン(2012年製作の映画)
3.8
ポスターがダサいしミスリードを誘う絵で、期待外れだった人が多そう。けど私的にはとても楽しめた。
ほぼ会話劇でなかなか話が先に進まなかったりするが、そのダルい会話の雰囲気も含めていい感じ。ストーリーをただ追いたいなら全く無駄なシーンだろうが、クセのある登場人物の言動を楽しむのも映画の醍醐味。ハリウッド的なありきたりな展開・構成に毒されてる人には我慢ならない作品だろう。でもそんなものだけが映画じゃないんですよ。
劇中歌もセンスある。殺人や激しいシーンにあえてロマンチックな曲を持ってきたりするのはもはや常套手段になってるけど、そこにケティ・レスターを持ってくるとは。
ずっとオバマの空々しい演説が流れててそれとアメリカの底辺や裏社会とのコントラストを意識させたり、ラストの皮肉めいたセリフだったりがこの映画のメッセージの一つでもあるんだろう。全編オフビートで進む本作(ビートすら無かったかもだが)のスパイスになってたかも。
今は亡きジェームズ・ギャンドルフィーニとレイ・リオッタも良かった。この2人はいつもこんな役だが、それがいい。
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