ねこまるキャット

偽りなき者のねこまるキャットのレビュー・感想・評価

偽りなき者(2012年製作の映画)
3.7
『冤罪』×『偏見』
親友の、幼い娘の「性器を見せられた」という虚言により、社会的地位を失う男の話。

"人間の事を嫌いになる映画"です。もし自分が主人公の立場だったら、主人公の息子の立場だったら、と考えると、絶対に感情を抑えられない。

好き嫌いはっきり分かれる作品です。感情はめちゃめちゃ揺さぶられます。
めちゃ引き込まれるので私は好きでしたが、ちょっと辛かったです。

辛いというか、見終わった後の、苛立ちによるモヤモヤはどう消化したらいいんだ。

教会で兄に贖罪させたい。
あのスーパーを爆破したい。
全員に裸で土下座させたい。
一生涯税金負担させたい。

といった思いが、泉のように湧き出てくる。

あいつも、あいつも、あいつも、絶対に許せん…。

子供の意見をねじ曲げて誘導する大人達。
そんな大人にならないようにするための教訓作品と考えよう…。

子供に年齢制限のフィルターかけてないタブレット渡すと、アダルト映像に辿り着き、こういう事態を招く可能性もあるという教訓と、そう考えよう…。

何かを学んだ時間だったと考えなきゃ、あまりにも見てて辛い時間だった…。

何があっても自分の事を信じてくれる人って周りに何人いるんだろ、とか考えたり。

重めの作品ですが、めちゃ引き込まれるので、覚悟の上で興味がある方は是非🐈