宮本輝の小説からの作品だけあって叙情的な映像で好み。
馴染みの無いパキスタンの風景もずっと眺めてたいような
佐藤浩市もこの頃が
男前のピークな気がする。
佐藤浩市がたまたま見初めた
焼き物屋の店主、吉瀬美智子
おそらく下心から、いい客になりたくて、10万の皿や18万の器をこれ下さいで買い求め通う。彼の娘役は黒木華。
取引先の社長に西村雅彦。
彼はちょいちょい目にしても
別にって感じだったが本作の関西弁のおっちゃんがすごく良かった。
役柄各々の背景に絡んだ事情が、無ささうでありそうで
宮本輝の世界観が味わえる。
ひょんな事から虐待されてる
4才の男の子の面倒をみる事になる佐藤浩市なのだが
これがきっかけで
大人達の秘めた思いが溢れる
この子が又何とも切な可愛く
自閉症気味になっているが
肌身離さす恐竜のぬいぐるみを持っていてザウルスと呼ぶ
気に入ったもの、人はみんな
ザウルスと呼ぶ。
この子を育児放棄した母が
小池栄子。
これ又すんごい演技。
彼女の女優歴の中でもかなり
評価できるんではなかろうか
作品として劇的に山場があるわけではないけど
観て良かったと思えた作品。
「理屈にかなっていても人情が無ければ正義ではない」
というセリフが心に残る。