140字プロレス鶴見辰吾ジラ

ソウ2の140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

ソウ2(2005年製作の映画)
3.5
【ファイトクラブ→プロジェクトメイヘム】

「SAW」シリーズ2作目。監督はジェームズ・ワンではない。ゲームの参加人数は8人となり、解毒剤入りの注射器を巡るスリラーへ。1作目のソリッドシチュエーションスリラーのパイオニア的な立ち位置からエンタメ要素やバイオレンス要素を増やしての続編のため火力や衝撃は前作を超えず、やってることは「魁男塾」のラグビーみたいなモノ。

今回はゲームマスターのジグソーを追う刑事も登場するため不条理なゲームに強制参加させられる恐怖がサスペンスで薄められている気がする。それでも結末は中々のモノで、「生への渇望」とそのキーとなる「死に近づく極限状況」による人間観察モノから、「生きる」ために「極限状況」を生き抜くことで得られた一種の「吊り橋効果」の応用編が楽しめる。私も過去に上司に追い詰められて、そして賞賛されるという洗脳トリックを仕掛けられた覚えがあり、「SAW」という名の危険な宗教という側面にスポットが移ったことは個人的に好感度は高い。