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シェフ イン ラブのJeffreyのレビュー・感想・評価

シェフ イン ラブ(1996年製作の映画)
3.0
ナナ・ジョルジャーゼのロビンソナーダの映画が凄まじく良かったので、彼女の作品が奇跡的にDVD化されているのが2本あったので購入して初鑑賞したがこちらも面白かった。フランスとグルジア合併の作品で、1996年の映画で、1920年代のグルジアを舞台に、フランスから未知の食材を求めてこの地にやってきたフランス人シェフと世界中のグルメをうならせたレストランエルドラドをグルジアにオープンさせた彼は、運命の女性と巡り会い、数奇な生涯をたどっていくと言う物語で、その息子が今や失われたシェフの面影を発見していく過程を絡めながら、詩情と素朴なエロティシズムたっぷりに描かれてゆく1人の男のドラマである。冒頭に置かれたグルジアの国民画家ピロスマニの絵を始め、ゴランブレゴヴィッチのスコアによる音楽など、民族情緒に溢れた映像、そして女性ならではの視点で描かれる官能と愛。優れたグルジアの風土に根ざした作品を描いてきた女性監督が、1人のフランス人シェフの物語の中にグルジアの豊かなイメージをイマージュを閉じ込めたかのようだ。パスカルの姪を演じるプレールはじめ往年の美女女優が脇を固めているのを見所だ。今思えばロビンソナーダに出てきたのは英国人技師で今回はフランス人のシェフである。
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