horahuki

ヘルブレイン/血塗られた頭脳のhorahukiのレビュー・感想・評価

3.0
思考は大きな意識の断片

12月はクリスマス⑤

ごんな邦題だけど『悪魔のサンタクロース』シリーズ3作目。前作の殺人鬼リッキーさんが脳みそ丸見え状態で復活(ジャケ左)。「赤」を身につけた人を即殺するという「赤→クリスマス」の連想ゲームにひとり勤しむリッキーさんの次の標的はテレパシー能力のあるローラ(ジャケ右)。殺人鬼VSサイキックのバトルが今始まる…といった感じのサイキックスラッシャー。

死の淵から甦った化け物じみた殺人鬼とサイキック少女(少女じゃないけど…)の対決といえば『13日の金曜日PART7』。あちらが88年で本作が89年だから間違いなく影響下の作品でしょうね。ただ、本作では全然サイキックによる対決なんて見せず、死んだお婆ちゃんが現れて「超能力を使うのよ!」とサイキック対決へのフラグまでしっかり立てときながらへし折っていく肩透かし感が凄い!

主人公のローラは事故にあったせいで目が見えない。病院から帰るときに「赤い車が迎えにきたら教えてくれませんか?」とお願いしたらクソ迷惑そうな顔で断ってくる受付のババアが最低なのだけど、しっかり復活したリッキーさんに粛清されるからスッキリ!やっぱりリッキーさんビジランテだわ。

冒頭の真っ白で暖かみの一切ない通路での悪夢シーンでは、白に囲まれた中に鮮血が飛び、赤と白の空間に…。そんなとこでもサンタクロースを意識させてくる遊び心は面白かったし、「メリークリスマス!良いお年を!」
で締めてくる強引さも笑った。主人公は飛行機事故の唯一の生き残りだから『ジャンボ墜落ザサバイバー』的展開にらなるのか…と一瞬予想したけど、そんなことはなかった😂
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