みおこし

ガラスの鍵のみおこしのレビュー・感想・評価

ガラスの鍵(1942年製作の映画)
3.4
当選を目指すヘンリー上院議員の娘ジャネットに恋をした、とある街の闇社会を牛耳る男マドヴィック。彼はジャネットを理由にヘンリー上院議員を支持するが、実はジャネットは彼のことではなくその右腕的存在のボーモンに想いを寄せていた。ある日、ヘンリーの息子が殺される事件が起き、ボーモンはマドヴィックの指示で犯人を捜すことになるのだが…。

『マルタの鷹』で知られるアメリカのミステリー作家ダシール・ハメット原作。クラシック映画女優の中での”推し”の一人であるヴェロニカ・レイクお目当てで鑑賞。アラン・ラッドとヴェロニカのコンビ作はたくさんありますが、出会い頭のシーンのロマンチックさで言ったら、本作が断トツ!!美男美女が一瞬で恋に落ちる…という、絵に描いたようなシーンなのですが、アランとヴェロニカのクール・ビューティーさが相まってため息が出るくらい素敵。その後のやり取りも、上司のために自分は身を引こうとあえてジャネットにそっけなく振る舞うツンデレっぷりと、素直に想いを打ち明けられず思い悩むジャネットのいじらしさが際立っていて終始キュンキュン。フィルム・ノワールでこんなにキュンキュンすると思わなかった(笑)。

有力者の息子の殺人事件をめぐり錯綜する男同士の友情や裏切りも見ごたえたっぷりだし、良い意味で男臭すぎないクールな魅力のアラン・ラッドもさく裂していて、フィルム・ノワールがやや苦手な私でも最後まで楽しんで観られました。
とにかくヴェロニカ姐さんの美しさにため息。たまに髪をアップにしていたのが珍しい!
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