か

マルコヴィッチの穴のかのレビュー・感想・評価

マルコヴィッチの穴(1999年製作の映画)
3.1
他人の体を介して世界を見ることで、オリジナルの肉体では気づけなかった奥底に眠る願望に気がつくという展開はなんとも哲学的。マルコヴィッチ自身が穴に入って見えた世界はもうほとんどホラーだった。全員の倫理観が当然のように狂ってるのも怖い。

マキシンに関してはてっきりマルコヴィッチの体を介した第三者と愛を育む、という行為そのものに愉しみを見出したものだと思っていたので、終盤は意外な展開だった。いったいどこに惹かれてたんだろう?

話としてマルコヴィッチである必要性はあんまし分からなかったが、劇中にちょろっと登場したブラピが主役であれば物語の印象もだいぶ違ったはずで、であればこれが適当な人選だったのかもしれない。
か