Aix

魔女のAixのレビュー・感想・評価

魔女(1922年製作の映画)
3.6
今から約100年前に作られた世界最古のホラードキュメンタリー映画。悪魔と魔女にまつわる話。

サスペリア 、エクソシスト、まどマギ、ウィッチ、裁かるゝジャンヌ、悪魔(1972)などの原点とも言える伝説的なオカルト作品でした。今作の撮影と照明は綺麗だし、役者は迫力があるし、ストップモーションや逆再生を使った編集もよく出来ていて、全体的にかなり手が込んでいたと思います。マリアという名の老婆が魔女だと疑われたり、赤ちゃんを煮っ転がしにしたり、魔女と精神疾患の繋がりを示したり、内容的にもかなり攻めていました。当時も相当物議を醸した今作ですが、数多の作品に影響を与えたのも理解が出来ます、映像技法的にも内容的にも、素晴らしい要素がたくさん詰まっていました。ただその一方で、今作は劇伴が酷かったです。オリジナルの劇伴が完全に失われていて、今出回っている今作は全て後付けのサントラになっているけど、それにしてもセンスのない楽曲チョイスで、映画からかなり気持ちが離れました。無駄にコミカルだし、映像の良さを消すような曲が多くて、個人的には今作の足を一番引っ張っていた気がします。

長年見たかった幻の作品なので見れて良かったです。ホラーを始め、オカルトとかファンタジーに興味がある人は、チェックするべき一本だと思います。
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