Jimmy

真実一路のJimmyのレビュー・感想・評価

真実一路(1954年製作の映画)
3.8
原作が有名な山本有三の『真実一路』を、川島雄三が監督、出演は山村聰、淡島千景、桂木洋子、佐田啓二、多々良純など。個人的には桂木洋子が綺麗だった!

この原作小説は中学生の頃に課題図書として読んだが、まったく忘れていた。
それにしても、中学生にこんなにもドロドロ世界で、この子の親はアレとアレ、こちらの子供の親はアレとコレ、といった内容で、人間関係も込み入った複雑な家庭事情について書かれた小説を課題図書としている中学校が今もあるのだろうか(笑)

山村聰は喘息持ちの父親で一徹なる意志の持ち主、淡島千景は山村聰と愛の無い結婚をして自由奔放な感じを与える女性そしてある子供の母親、桂木洋子は可憐で可愛いので登場する度に映像が華やかになる(感じがする)のだが特殊家庭事情で縁談ポシャったりするが基本的に明るい確りした女性、佐田啓二は学校の先生役だが「この学校の先生は佐田啓二しか居ないのか?」と突っ込みを入れたくなるほど一人で教師をしている(笑)
(※注…小生、佐田啓二ファンというわけではないのだが、どうも観る映画に、何故か彼が良く出て来る。まぁ、昔の日本映画が大好きだから…)

物語は、複雑で込み入っているので割愛。

川島雄三監督は、淡島千景の男が出て行ってしまう場面で「斜めの構図」で描いたところが印象的。
また、長回しが多い。

淡島千景の「女は、母親になることは何でもないことだが、母親でいることは難しい」というセリフは、演じた女の立ち位置を良く表している名言だと思った。
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