にゃんこむ

キャッツ・ドント・ダンスのにゃんこむのレビュー・感想・評価

キャッツ・ドント・ダンス(1996年製作の映画)
3.8
ワーナー・ブラザースのミュージカルアニメ映画。
日本国内では知名度は低いのですが、本国での評価は高い作品のようです。

○1930年、ハリウッド黄金時代。田舎に住むネコのダニーは歌とダンスで映画俳優になることを夢見ていた。
仲間に惜しまれながら故郷を旅立ちハリウッドへと向うダニー。しかし、ハリウッドで待ち受けていたのは恐るべき動物差別社会だった。

この作品の面白いところは、
擬人化された動物キャラクターと人間が共存している社会であるということ。
ドラゴンボールみたいに、人間もいればウーロンみたいな地球人もいる世界観なんです。
しかし、この作品の動物達は社会的弱者で差別される側。
ネコはネコの役で「ニャー」と言うことしか許されず、いくら歌やダンスで才能があっても主役にはなれない。

そんな社会を象徴するかのような存在が人間の女の子・ダーラ。ダーラは「アメリカの恋人・子供と動物の友達」というキャッチコピーを持ち、表向きは可愛い子役。しかし本心は動物差別主義者で、自己中心的な悪役。
このダーラは、”悪役”というには生ぬるいくらい。動物達を敵視して、自分の弱い外側である小さい女の子という面を良い様に利用する、悪意の塊。

このダーラの作画が夢に出てくるくらい怖い!
コロコロ表情を変えるのですが、気持ち悪いような恐ろしいような嫌悪感を感じるくらいいや~な顔をするんです。
小さい頃見ていたらトラウマになってたかも。

子供向けアニメでありながら、風刺の効いたストーリーなので、大人が見ても楽しめると思います。
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