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シェラ・デ・コブレの幽霊のクリームのレビュー・感想・評価

シェラ・デ・コブレの幽霊(1964年製作の映画)
3.7
監督·脚本は「サイコ」の脚本家ジョセフ·ステファノで、 幻のホラー映画として名高い作品らしい。確かに展開は面白かったです。恐怖演出も当時としては、中々良かったのだと思います。ジャケ写の幽霊の顔面アップは、斬新でアリだと思いますが、幽霊の全身が頂けず、マリオのヘイホーかカオナシと言った出で立ちで、笑っちゃいます。でも、普通に楽しめる心霊×サスペンス×ホラーです。

建築家であり心霊調査員でもあるネルソン·オライオンは、盲目の資産家ヘンリー·マンドールから、母の霊が現れると調査依頼を受けた。ヘンリーは毎晩、死んだ母から電話が掛かって来ると言う。母の納骨堂で、オライオンとヘンリーの妻ヴィヴィアは、女の幽霊に遭遇し、オライオンは、彼女から詳しい話を聞きます。



ネタバレ ↓



マンドール家で、見えないヘンリー専属家政婦ポーリナに会います。彼女はシェラ·デ·コブレ村の出身で、かつて村で起きた女教師殺人事件の心霊調査の依頼をオライオンにしたが未解決だった事で、彼を無能扱いします。
マンドール家で超常現象を体験したオライオンが自宅で資料を検証しているとマンドール夫妻がポーリナを連れ、町を離れると挨拶に来た。ヘンリーは、家を処分すると言う。
オライオンは真実にたどり着いていた。ヴィヴィアもシェラ·デ·コブレ村の出身で、彼女の母は金の為、幻覚剤を使い、観光客に幽霊を見せて金を稼いでいた。ところがアメリカ人教師には効かず、彼女に大量の幻覚剤を与え続け、殺したのだ。その母が、ポーリナだった。
殺された教師の霊がポーリナに憑いていると確信していたオライオンは、罪を償うよう勧めたが、彼女は彼を殺そうとします。そこに教師の幽霊が現れ、ポーリナを刺し殺します。ヴィヴィアは自首しようとしますが、ポーリナの霊に付きまとわれ、車ごと崖から飛び降りて自殺するのでした。

不気味な屋敷や音響が素晴らしく、怖さは薄いが、サスペンス調の物語に引き込まれます。現実と心霊、幻覚、幻聴のバランスが絶妙で、特に心霊の主張が控え目なのが、リアリティを壊さず良かったと思います。全体のヴィジュアルは駄目だったけど…。後はやっぱり、幽霊の度アップの顔の映像がインパクトがあって、忘れられません。面白かったです。
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