やれ幻だの観たら死ぬだの言われてきた作品だが、実際の中身は比較的真っ当なミステリー(とはいえ“幽霊”はちゃんと出てきます)。
建築家兼心霊探偵という主人公の設定も物語に説得力を持たせたりそうでなかったり。実在する建築物と実在せぬ存在、幽霊を追う主人公に対する現実主義者の家政婦、等々の「対」の構図も楽しめたりそうでもなかったり。
まぁそうなるよね、というある意味納得のラストを迎えるが、一つだどうでもいいい疑問が残る。物語中盤、浜辺に佇む娘さんと主人公がデートの約束をするのだが、そのあと全く出てこないあの娘は結局なんだったんだ。