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ウラジミールとローザのooospemのレビュー・感想・評価

ウラジミールとローザ(1970年製作の映画)
4.7
ウラジミールとローザ→レーニンとルクセンブルクのこと。
この時期のジガ・ヴェルトフ集団特有の“革命主義的な”主題を導くにしても、ポップなストーリー仕立てで説明具体的、分かりやすい仕上がり。

「ブルジョワに従うことを拒んだから私たちは投獄されたのだ」と叫ぶ共産主義者たち。
たった昨日、香港のデモシストたちが逮捕されたけれど。今の香港の情勢と重ねずにはいられない。歴史は繰り返す。他国の政治に首を突っ込むのは難しいけれど、私たちができるのは「調査すること」「知ること」、同じことをゴダールは散々政治映画で伝えたかったのだと思う。正しい民主主義を我々は求める。日本という守られた島国で、自由を与えられた私たちは映画を見て、歴史について発言し、望む教育を受けることができる。この権利を今度は他人の自由のために、虐げられた階級のために活かすことはできないか?と考えているこの頃。「女性解放元年、万歳」とアンヌ・ヴィアゼムスキーがこの映画で宣言するこの時代から、今なお課題が残るにしても少しずつ世界は変わってきている。希望を捨てちゃだめ。

50年前のゴダールの政治観を通して、現代でどんな活動ができるか考えさせられることが増えた。法学勉強したくなってきた。

取り急ぎ。
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