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晩秋のkissenger800のレビュー・感想・評価

晩秋(1981年製作の映画)
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100円だったときにうっかり積んで再生可能期間残り3日、追われるように見る俺にありがちな「何でこれ見ようと思ったんでした?」作品でしたが、なにしろ1981年制作なので怒涛の小ネタ感想

- 韓国映画のロードムービーで大邱から栄州、そして束草って今となっては思いつかないルートでは。東京観光に置き換えると浅草から渋谷に向かうのが王道とすると、池袋から所沢。大阪だと阿倍野から河内長野。なんでそっちに行くん
- なにしろ開始早々のクレジットが全部漢字で、おおお、そういう時代? っていうかどういう時代?
- 立ち食いそばの立ち位置で出てくるカルグクス、いかにも40年前っぽいよねつまり辛ラーメンが世に出るのは1986年で、韓国の汁そばの色が赤くなる前史
- ものすごい田舎というつもりで見ていたら突然現れて異物感がスゴいSorak Park Hotel、北朝鮮国境近いロケーションと分かると妙に納得する仰々しさ
- 物語の骨格をメロドラマって紹介する情報が多いんですけど、通俗的な展開とウザ音楽のカップリングって意味ではこれ以上ないテンプレートで、連想したのは給食牛乳が苦手な子どもたちに。ってコンセプトで昭和に流通していたミルメーク。今思えばあれ何だったんだ、みたいな気分もあるけど懐かしいか懐かしくないかの2択だと懐かしくないわけがないだろうこちとら昭和生まれだからな、みたいな変なツボを押してくるアレ。この手の物語も近いところある
- 1966年オリジナルのエッセンスはたとえば主人公ふたりの出自が似ているところなどに残っていて、それは昭和の本邦小説のニオイに近く、具体的にすぐ思い出せるのは藤原審爾ですけど、その固有名詞を自分が持ち出すのはパク・チャヌク『別れる決心』(2022)以来で言語化する宿題残したままだ、ってちょっと変な顔に
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