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あめりかてらいんこぐにた
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『あめりかてらいんこぐにた』に投稿された感想・評価

リコ

リコの感想・評価

3.3
【未知の大陸からの言葉なき檄文】

恐らく10人中9人はタイトルを二度見すると思うが、これ誤植じゃありません。ビデオジャケットは本当に平仮名表記でした。

冒頭、茫洋と鳴り響くシンセサイザー、うっそうと繁る熱帯雨林を背景にタイトルが現れる。
<AMERIKA TERRA INCOGNITA>未知の大陸、アメリカ。

17世紀のカリブ海のジャングルに到着したスペインの探検隊(レコンキスタドール)は、珍しい動植物や宝飾品と共に、ごく当たり前のように現地部族の若い酋長を生け捕りにし、宮廷に連れ帰ってくる。
宮廷人にとってはコレクションの1つ、学者にとっては研究の対象、王女にとっては性的オブセッションの捌け口扱いされる酋長だったが、祝宴が催された夜を境に彼の"復讐"が始まる。

と書くとヨーロッパの植民地主義を批判する話みたいだが、異色なのはこれらのストーリーにほぼ一切台詞がないこと。
時代衣装を着た役者たちはパントマイムのように動き、白亜の宮殿や緑のジャングルにはずっとシンセサイザー音楽が流れている。
スペイン宮廷ということで、ディエゴ・ベラスケスらしき画家も登場し、「ラス・メニーナス」「鏡のヴィーナス」の引用もあるが、肝心の画家が描く絵は変なモダンアートもどきだったりする。そして祝宴でのオーケストラも素人演奏の雑音なのだ。
随所に登場するこのざらざらとした違和感は何なのだろう?と見ている間は落ち着かない気分だったが、それは私自身が「歴史映画ならこうだろう」等の先入観をグジャグジャにされているからであって、欧米映画中心になってしまっている鑑賞眼をこねくり回されたようでヒヤリとした。

監督のディエゴ・リスケスはヴェネズエラ出身のアーティストらしいが、この作品をもってカンヌ映画祭に殴り込みをかけた。
かつてのヨーロッパ植民地主義を風刺しつつ、「ヴェネズエラ映画」というだけでイロモノ扱いしがちな批評家やマーケットに舌出しをしているようだ。南米=エキゾチック、プリミティブ、パッショネイト…そんなことを思っていると、槍で突き刺すぞと。
製作から30年を経た今、配信サービスの広がりで気軽に世界中の映画に触れられるようになったが、見る側も成熟したと言えるだろうか。多様性は、供給する側にだけでなく、受容する側にも求められているのではないだろうか。
楽しい映像、楽しい音楽、それだけしかないので観るのが楽でいい。
【渋谷TSUTAYA VHS回収】
ふざけてんのかと思うようなひらがなタイトルに惹かれてチョイス。

スペインの探検隊が新大陸アメリカを発見して原住民を捕らえ...みたいな話らしいんだけど、台詞が全くと言っていいほどないのでストーリーを追うのさえ難しい。
このアバンギャルドさを思うと、ひらがなタイトルはむしろピッタリかもしれん。

中盤に出てくる演奏会のシーンで、実際がガチャガチャの不協和音なのに観客はありがたがって美しい音色に思い込んでる、みたいな演出は印象的だった(この時に演奏された楽曲が、タイトルの“アメリカ・テラ・インコグニタ”だった)