スローモーション男

アウトレイジのスローモーション男のレビュー・感想・評価

アウトレイジ(2010年製作の映画)
4.5
 北野武、一番の代表作とも言える映画

明日から『首』が公開されますが、これに通じるものがあるでしょう。

 山王会の組同士が抗争を起こし、ビートたけし演じる大友が巻き込まれていくヤクザ映画。
 今までの北野武映画と違い、かなり演出が入っているテイストですね。『ソナチネ』や『BROTHER』の時よりも役者は演技をするし、カメラも結構動きます。ですが、『仁義なき戦い』のような泥臭さはない。スタイリッシュである現代のヤクザ映画。
マーティン・スコセッシの淡々と物語が進んでいく展開を想起させます。

キャストも椎名桔平や國村隼、石橋蓮司、小日向文世、それにヤクザ映画に馴染みのないような三浦友和や加瀬亮、北村聡一郎など豪華!

それぞれの物語のなかに笑いがあって、石橋蓮司の歯医者でのくだりや加瀬亮と大使館の黒人のやり取りが笑ってしまいます。それでもって暴力シーンはえげつない…。

最後は大友組の仲間たちが次々と殺されていく。最後に笑うのは…。

期待よりかはハマれなかったですね…。3つくらいの話が同時進行していてテンポがそれぞれ緩くて途中で飽きます。やっぱり1990年代の全盛期作品に比べるとあまり好きになれなかったです。

個人的に続編『ビヨンド』が楽しみなので『首』を観たあとに観賞します!