みおこし

ジキル博士とハイド氏のみおこしのレビュー・感想・評価

ジキル博士とハイド氏(1941年製作の映画)
3.4
連続鑑賞。あらすじは1932年版とほぼ変わらないので割愛します!
今回は名優スペンサー・トレイシーが主演、当時人気絶頂だったイングリッド・バーグマンとラナ・ターナーの共演、脇を固めるのがドナルド・クリスプという文字通りの豪華キャスト。

ハリウッド史上屈指の名優と謳われたトレイシーが主演ということで、1932年版のマーチの素晴らしい特殊メイクとは対照的に、とにかく表情と動きのみで見せてくれます。だからあまりメイクも濃くなくて、最初はちょっと拍子抜けしたけど、トレイシーのあの憑依型の演技を観ると本当に流石だなぁとしみじみ。むしろ彼にしかできないハイド役でした。
連続で同じストーリーを観たので、いつも以上に細かく見比べてしまったんですが、個人的には斬新な撮影技法といい、マーチのあの豹変ぶりといい、1932年版の方が好きでした。
ビアトリクスは清楚な婚約者なのに対して、アイヴィーは妖艶な印象のキャラクターなので、イングリッドとラナ反対の方が良かったんでは、なんて思ったり。でもお義父さん役は前作より、ドナルド・クリスプの威厳溢れる演技がとにかく素晴らしくてこっちの方がお気に入り!クラシック映画を代表する名脇役、本当に登場するだけで画面が締まる役者さん。

ラストのカットが1932年版と全く一緒だった!
監督は『風と共に去りぬ』のヴィクター・フレミングなんですね、生涯通して骨太な映画を多く撮られていて本当にすごい。
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