茜

ブラッディ・バースデイ/天使の顔をした悪魔の子供たちの茜のレビュー・感想・評価

3.7
こまっしゃくれたクソガキ3人組が躊躇なく次々と殺人を犯していくお子様怖いよホラー。
現代ではお目にかかれなさそうな内容ではあるけど、こういうお話が楽しめるからこそ昔の映画は好き。

日食の同日に産声をあげた3人の子供達。
無事成長し仲良しグループとなった3人が、墓地でイチャついてるカップルをスコップで殴り殺すところからお話は始まる。
他人だろうが肉親だろうが容赦なくブチ殺しにかかるガキんちょ達。
副題では「天使の顔をした」って言ってるけど、マジでコイツら1ミリたりとも天使に見えない(笑)
妙に大人ぶった表情や行動も不気味ではあるけど、もうちょっと無邪気さがあった方が更に怖さが増幅されたかもと個人的には思ったり。

ジャケ写からちょっぴりグロを期待しちゃいましたが、その点は一切皆無。
でも少女が覗き穴からそーっと矢で人を撃ち抜こうとしたり、布で顔を隠した子供が車で轢き殺そうとしてきたりという映像面のインパクトは充分。
血肉祭りではなく、精神的にゾワゾワッと来る怖さを楽しむホラーという印象。

何故この子供達がそんな凶行に走るのか、劇中でその説明は一切なされない。
同じ日食の日に産まれたという点からしてオカルト的な要素なのか、はたまたこれがコイツらの本性なのか。
そんなところも後味の悪いラストに更に輪をかけてくるようで、何とも言えない濁った余韻が残るお話。
茜