爆裂BOX

キラー・バグズの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

キラー・バグズ(2002年製作の映画)
3.3
友人の死を切欠に集まった男女9人が郊外の別荘で過ごすことに。そんな彼らに突如殺人昆虫(キラー・バグズ)の大群が襲い掛かる…というストーリー。
「グレムリン」のザック・ギャリガンが出演しているC級昆虫パニック物です。
級友スティーブの死の知らせを受けて、その葬儀に参加する為に久しぶりに集まった同級生の男女9人。葬儀の後、スティーブの住居で過ごす9人とスティーブの恋人ジェシーだが、そんな彼らに突然殺人昆虫の大群が襲い掛かる、という内容です。
ジャケットでは蜂がアップで写ってますが、劇中に登場するのは蝿の大群です。蜂は一匹たりとも登場しません。CGが稚拙なので黒い点の大群にしか見えませんが。この蠅は人間の体の中に入ると脳に寄生して操って他の人間にも寄生させようと襲い掛かります。なので昆虫パニックというよりは正しくはゾンビ映画という感じですね。舞台になるのは人里離れた場所にある一軒家で、ゾンビになった仲間に襲われて籠城する展開もゾンビ映画的ですね。
前半数十分くらいは久しぶりに再会した同級生男女が焼けぼっくいに火がついたりワイワイするさまが描かれますが、蠅に寄生された仲間が襲ってきてからは何とか脱出しようとしたり、携帯で助け求めようとしますが、役者陣の演技力がアレだからかあんまり緊張感は感じませんでしたね。
蝿に寄生されたゾンビ達は知能は失われてないようで、逃げられない様に車壊したりしますが、わざわざ整備士みたいに車の下に潜り込んで部品外します。攻撃手段は口から蝿の群れだして相手の口から送り込もうとします。攻撃受けるとその傷口から蝿が飛び出してきて、慌てて傷口押える所はちょっと面白かった。首が折れようが、自分で頭千切ったりして襲ってくる所は、寄生した宿主の身体の事なんか知ったこっちゃないって感じが出てて良かったですね。喉が裂けて首が取れそうになったり火炎スプレーで顔真っ赤に焼け爛れたり、ズタズタにされた足の傷口から入り込んだ蝿取り出そうと剃刀突っ込んだりと安っぽい所ありながらもグロ描写も良かったですね。ヒロインがシャワー浴びてる時にシャワー室に蝿の群れが何時の間にか現れて、シャンプーのボトルから蝿の死骸が何匹も出てくるシーンはキモかったですね。
この蠅たちは光が弱点のようで、光に触れるとパッと燃え上がって消滅しますし、ゾンビ達も松明の炎に怯えたりしますが、その割には日光の光の下で普通に蝿飛び回ってたけど?
女性陣はキレイどころ多かったですね。ヒロインも可愛かったし、冷静で結構強い。陰謀論者でドラッグの売人?のエリックは見た目もすぐ死にそうな割に冷静に事態に対処して一番活躍して最後の方まで残ったのは意外でしたね。何気にちゃんとスティーブの死を悼んでたのヒロインとこの人だけじゃないか?ザック・ギャリガンは割とアッサリ死にます。
最後に登場する黒幕がこんな事態引き起こした理由が、陰謀論と厨二病拗らせたしょうもないもので「なんだそりゃ」と思っちゃいましたよ。結局この蠅は政府の研究で誕生したものなのかな?それをこいつが逃がして利用したという感じかな。
最後のオチはお約束というか、神父役が昨年亡くなったマーク・マーゴリスだったのもこのオチの為か。
C級ホラーとしてはそれなりに楽しめる作品でした。