このレビューはネタバレを含みます
愛は待つこと、自分のぶんのチャーシューをあげること
自暴自棄で無気力で何に対しても斜に構えていた人間が、友達ができて、家族から惜しみなく注がれてきた愛に気づいて、生きてみるのもまあわるくないかと思い直すその過程にしっかり泣きはしたのだが、これはもともと自分の中に友情や家族愛の実感がインストールされているから流せる涙であって、結局のところ恵まれている人たちの中での幸せの定義の確認に終始しているようなそらぞらしさも、なくもない
塾講師をやっているので、公立中学でクラス32人中31番の成績の早乙女くんが「埴輪は縄文時代じゃない」なんて指摘できるはずがないだろ!!!!!!と思ってしまった
マコトは「(自殺に)成績は関係ない」と言っているから的外れな話かもだけど、おれは筋金入りの運動音痴なので、もし学校の評価基準がほぼ体育で、「良い進学先」(≒良い将来につづく、とされるもの)が「体育の成績」「運動能力」で決まる世界だったらマジで何にも希望を見出せなかったかもしれない