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カラフルのmalのレビュー・感想・評価

カラフル(2010年製作の映画)
2.0
先日見た『ホームステイ』と同じ原作のアニメで、『クレヨンしんちゃん モーレツ!オトナ帝国の逆襲』で有名な原恵一監督の作品。『ホームステイ』で感じたモヤモヤを払拭したくて見てみました。結果としては、つまらなくはないけど手放しで褒められるかといえば…。「人間誰しも色々な面がある、それを受け入れて生きていこう」というテーマや早乙女くんのキャラクターなんかは好きでした。説明しすぎという点はありますが話も分かりやすくて『ホームステイ』のような感じはありませんでした。

学校の様子はすごいリアルというか、自分の高校生時代を思い出すほどのあるある感!唱子のいじめられっ子感も迫真性があって、キョドり方や話し方、ルックスとかからいじめられてそうと思える。アニメとかドラマのいじめられっ子って大概ルックスがよくて納得いかないことが多かったんですが、この子は納得してしまう。劇中歌も良くて、カバーだけどmiwaさんの歌うエンディングもすごく好き。そしてご飯がとても美味しそうでハウス食品のアニメCMを思い出しました。鍋食べたくなりますね!

前半でダウナーな展開が長すぎて緩急がないのと唐突感のある東急砧線の紹介、タレント声優の三つがとても気になりました。東急砧線の紹介や頻繁な街の描写は、観光地にある資料館とかでボタン押したら流れるPR動画みたい。主要人物が全員タレント声優起用な一方で、本職の声優の方も出てきます。その方たちと比べるともうね…。特に関西弁には違和感しかないです!!!タレントが悪いわけじゃないんよ…竹内結子さんとか小栗旬さんとか羽〇研二さんとかは素晴らしいと思うし。

主人公が母を憎み、嫌うところが話の核になるものの、なぜそこまで強い感情を抱くのか、ちょっと理解できないところがありました。最後まで見てオチを知るとまぁわからんでもないと思うんですが、主人公自体は小林くんの記憶はなく、したがって小林君のお母さんは赤の他人のおばさんなわけですよ。そういった人に対してあそこまで邪険な態度とれるもんなのかなぁ…。あと、家族会議で高校受験の話が出た時、主人公の意向は聞かず、親の希望をとりあえず伝えるという態度はなーんか違和感。まずは子供がどうしたいかを聞いてからした方がいいんじゃないかな~と。主人公はやけっぱちで最低辺の私立に行くとは言ったものの、コツコツ勉強はしてましたからね。その様子を見て、子供に何か変化があったとは思わなかったのかな。
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