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不思議の国のアリスのmichiのレビュー・感想・評価

不思議の国のアリス(1933年製作の映画)
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『不思議の国のアリス』の映画鑑賞6作目。
(鑑賞5作目として1931年版を観ましたが、マイナー過ぎるのかフィルマにありませんでした。これもコミカルで楽しかった。)

『鏡の国のアリス』のエピソードを交えた作りで、ディズニー版にも影響しているのかも。『鏡の国〜』からスタートして、鏡の中に入り込んだら外で例のウサギ発見…という新しいパターンで、最後も裁判じゃなくカオスなパーティーで賑やかに終わります。それはそれでおもしろい。

ケイリー・グラントが代用ウミガメらしいけど、本当なのか?
そりゃ本当なんだろうけど、完全にウミガメだから誰なのか確認できないのです。その姿で悲惨な歌を悲しそうに大熱唱しています。ブレイク前夜のケイリー・グラントがこれを…と思うとちょっと笑えると同時に感慨深い。

さすがにゲイリー・クーパーは作中では貴重な顔出し役を当てているけれど、これまた情けないナイトで。躊躇なく落馬しまくる姿がなかなか愛らしいです。しかしクープの無駄遣い…!

きっと当時のスターが他にもたくさん出ているんだと思うけど、何せみんな気持ち悪い着ぐるみみたいなのを身に纏ってクレイジーな世界を演出しているので、何が何だか。みんな馴染んでてすごい。

特殊効果もふんだんに使い、サイズ感が違う者同士が同じ画面いるところなんかは本当に変な世界にいる感じ。アリスが伸びたり縮んだりするのもこれ以前の作品よりもだいぶ迫力があり、見応えがあるアリスでした。
原作にあった韻を踏んでる変な歌もメロディーにのせてクセになる仕上がりです。
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