マーくんパパ

花咲く港のマーくんパパのレビュー・感想・評価

花咲く港(1943年製作の映画)
3.7
木下惠介初監督作品。とある南の島にやって来たペテン師2人組、島の恩師の遺児を騙って恩師の夢だった造船所設立に出資させ金を巻き上げようとの魂胆。疑うことを知らない余りにも人の善い住民ばかり、なけなしの財産叩いて思ってもみなかった大金が集まってしまい逆に罪悪感に駆られ出す…。戦禍真っ最中の初監督、お国の為の船造りなら労苦厭わずの空気を入れてはいるが、テーマは“善意は悪意を駆逐する”人間の善性を描いた人情喜劇ドラマです。次作の『陸軍』では親の愛情入れ過ぎて軍部に睨まれる事になりますが…。若き笠智衆の独特セリフ読みが微笑ましく笑えます。