ハナカズキ

ベンジャミン・バトン 数奇な人生のハナカズキのレビュー・感想・評価

3.7
デヴィット・フィンチャー×ブラッド・ピットだけに期待し過ぎてしまったかもしれません。が、面白くなかった訳ではありません。

生まれた時は老人の容姿で、次第に若返るという主人公ベンジャミン・バトンの一生の物語。死を目前にしたデイジーがベンジャミンの日記を娘に読んでもらうという形で物語が展開されます。

成長するにつれ若返る。これは、特に女性にとってはちょっとした憧れのような事象。ですが、この映画を見ると若返ることが必ずしも幸せとは限らないんだと気付かされました。

実際にはそこまで年齢が離れていないベンジャミンとデイジーですが、出会った時は外見が老人のベンジャミンと少女のデイジー。それが時を経て、ベンジャミンとデイジーとの見た目年齢がクロスした時のその瞬間がとても美しく、と同時にはかなさを感じました。

若さだけが必ずしも美しいのではなく、人生においてどの瞬間もはかなくて美しいものだということをベンジャミンは見せてくれたように思えました。

が、167分はちょっと長く中だるみしてしまったなというのも正直なところ。本当に面白い映画はもっと長くても長さを感じないですから、こちらはそこまでではなかったかな。

それと、最後にもう一つ。映画序盤では老人に見えたブラピが若返っていき、実年齢くらいの設定に達した時が爆発的にかっこ良かった。これだけは言っておきたかった(笑)
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