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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦ののぶのレビュー・感想・評価

5.0
コレはホントに凄かった。前作「嵐を呼ぶモーレツ オトナ帝国の逆襲」が出色の出来だったので、ハッキリ言って前作を上回る事は無いだろうと侮っていたのも事実でした。ところが、見事に前作を上回っていた。
クレヨンしんちゃんと言えば子供を対象にしたアニメである。映画はこの作品で10本目、回を重ねるごとに物語りは緻密且つ巧妙になって行った。この映画はある意味その到達点に達した映画だと思う。クレヨンしんちゃんと言うキャラクターを生かしつつ、原恵一監督の思いの丈をぶちまけた映画であろう。

しかも、この映画が大きくクレしんの世界から逸脱することもなく、監督の独りよがりにもならず、見事な融和を見せている事には舌を巻かざるを得ない。
戦国時代を舞台に、一国の姫君と家臣の叶わぬ恋を描き、しんのすけの子供としての無邪気さ純粋さが、その悲恋をより一層鮮明にし、今の世で崩壊しつつある人への優しさ思いやりまでをも描ききった事は奇跡と言っても過言ではないと思う。
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