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さらば愛しき女よの一人旅のレビュー・感想・評価

さらば愛しき女よ(1975年製作の映画)
2.0
TSUTAYA発掘良品よりレンタル。
ディック・リチャーズ監督作。

1940年代初頭のロサンゼルスを舞台に、殺人事件に巻き込まれる私立探偵フィリップ・マーロウの姿を描いたミステリー。

『三つ数えろ』(1946)『ロング・グッドバイ』(1973)の原作であり、『深夜の告白』(1944)『見知らぬ乗客』(1951)の脚本で知られるハードボイルド作家レイモンド・チャンドラーの原作小説をディック・リチャーズ監督が映像化したミステリー。

1940年代初頭のロサンゼルスが舞台。刑務所から出所したばかりの大男ムースに行方不明の元恋人ベルマの捜索を依頼された私立探偵フィリップ・マーロウ。小さな手がかりを頼りにベルマの行方を追うフィリップ。そんな中、フィリップと関わった人間が次々に殺害される事態に直面、やがてフィリップ自身も何者かによって命を狙われてゆく…というオーソドックスな探偵ミステリー物。

『三つ数えろ』も『ロング・グッドバイ』も不発に終わった私には、やはり本作の良さもいまいち分からず…。登場人物がやたら多く混乱するし、その上、約90分という短い上映時間の中で複雑なミステリー劇を完結させなければならないため、どうしても細かい部分が疎かになる。結末は確かに意外性はあるものの、予想の範囲内でミステリーにしては驚きが足りない印象。あんな妖しい登場の仕方されちゃあ、誰だって気づいちゃうよね。

主演は名優ロバート・ミッチャム。相変わらず寝起きみたいな表情だが、いぶし銀の演技を魅せる。共演は『愛の嵐』(1973)『評決』(1982)のシャーロット・ランプリング。セクシー+ミステリアスな判事夫人役で登場する。初対面のフィリップにキスをせがむ姿が強烈なインパクト。ちなみに、若かりし頃のシルヴェスター・スタローンが主人公を拉致するチンピラ役で少しだけ出演しています(貴重!)。
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