"起承転結"が存在しない、ウサギを愛する自閉症の異常者の生態を描いただけのサスペンス映画
『ダーティーハリー』のスコルピオのモデルでもある実在した連続殺人鬼"ゾディアックキラー"をモデルにしており、"事件への警鐘&犯人逮捕"という名目で製作されたらしい
表の顔は人当たりの良い郵便配達員、しかし裏の顔は極悪非道な連続殺人鬼、コンサート帰りのカップルやタクシー運転手は容赦無く射殺し、車の修理を手伝うと見せかけて老婆をスペアタイアで撲殺
胡散臭い霊能力者まで登場するものの、何の役にも立たない
結局何も解決する事もなく、ゾディアックは町を彷徨い歩き、さも善良な市民のように振る舞いストーリーは幕を閉じます
正直面白味には欠けた、意味ありげで特に意味はない主人公の日常&殺害シーンを繰り返す単調な内容
ただ、"生きているお前らはラッキーだ。俺みたいな人間が近くにいるかもしれないのに。"という台詞と"THIS IS NOT THE END"の文字で締め括られるエンディングが印象的
荒々しいカメラワークと随所で流れるチープなサウンドにも心惹かれる、忘れた頃にもう1度見たくなる珍作
劇場を出た後は周りの人間に対して疑心暗鬼になってしまうかもしれない