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ロンドンの暗い眼のhorahukiのレビュー・感想・評価

ロンドンの暗い眼(1939年製作の映画)
3.2
ロンドンというよりルゴシの暗い眼!

タイトルに先んじて、ルゴシの目元ドアップがこちらに向かって迫ってくるオープニングがサイコーなルゴシ映画。今回のルゴシは保険代理店。生命保険契約をした客を溺死させては保険金をせしめる極悪っぷり。しかも表向きは盲人施設に出資する慈善活動家を装ってるのが小物臭を加速させてて堪んない!

ルゴシが登場するだけで犯人が誰かわかっちゃうわけだから製作陣もサッサとルゴシの極悪っぷりを披露→いつものルゴシ劇場にしてしまう潔さが堪らない♪一応ミステリーの体裁は取りつつ、バディもののような凸凹警察官が主役として登場するのだけど、キャラが薄すぎてルゴシしか頭に残らない!😂

ロンドンで溺死体が最近多くて「事件では?」と気づいた警察が、被害者全員ルゴシのとこで生命保険契約をしてたことを突き止める。「私は人を助けるのが大好きなんですよ」なんてことをニヤニヤしながら言うルゴシは胡散臭さ抜群!抑えめ演技ながら抑えきれずにチラッとのぞくいつものオーバーアクトが最高!!

ルゴシを目の前にしてルーマニア人がどうとか言うドラキュラへの目配せもありつつ、今回もやっぱり手下を使役して悪ささせてるあたり、ずっとドラキュラの呪縛から抜けられないのは何だか可哀想になってくる…😭でもそんなことにめげずに今回も小物っぷりを全開に押し出してくる可愛いルゴシを見られて楽しかった!

雑なバディとチープなロマンス要素の欠点を全部ルゴシが補ってくれるいつものルゴシを愛でるための映画って感じの素晴らしさ!ちなみにジャケの怪物さんもしっかり出ます👍
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