たけちゃん

ル・アーヴルの靴みがきのたけちゃんのレビュー・感想・評価

ル・アーヴルの靴みがき(2011年製作の映画)
3.5
フランスの小さな漁港ル・アーヴル。初老のマルクスは駅前で靴磨きを生業としている。貧しい生活でパンを買うのも一苦労だが、献身的な妻・アリエッティと愛犬ライカ・暖かな隣人たちに囲まれている。そんなある日、アフリカからの不法移民の少年に出くわし、かくまうことになる。

なんら煌びやかな世界ではない、生活や仕事においては、ほんと厳しいが、ささやかな生活が描かれている映画でした。そして、「全員いい人」っていうのが今の時代珍しいのかなと。普段いい人でも、状況が悪化してくると、人間性が崩れて醜い面が露呈されますが、そういった面が一向にない。どこまでも淡々と暖かく、ともすれば、おとぎ話に思えてしまうような作品だが、人間の中にある崇高な魂を信じる作品なのかもと思いました。