【チョキだしてチ・ョ・コ・レ・ー・トってよく下校のときやってたなあ】
『チャーリーとチョコレート工場』→『夢のチョコレート工場』→『チャーリーと~』の流れで見ると色んな発見がある。
バレンタインデーが近いせいかBSで吹替バージョンが放送されていた。ジョニー・デップの声は今は亡き藤原啓治である。
本作は基本、オリジナルと同じストーリーで、糞生意気なガキ四人にそれぞれくだる天誅も同じ。
ベルーカは似たような子をひっぱってきたけど、それでもオリジナルのあのキョーレツさには及ばない。
本作の見所は、何といってもジョニー演じるウィリー・ウォンカその人。ティム・バートン監督はウォンカの幼少期からのトラウマ=親(クリストファー・リーが良かった)を描くことにより過去作と差別化をはかっている。
それは本作の良さでもあるが、その代わり肝心のチャーリーの影がちょっと薄くなったように思う。
あとやっぱり旧作のジーン・ワイルダーの方が、包容力があっていいなあ。最後にチャーリーを抱き締めるワイルダーの表情を見るたびに癒される。
最後にチョコレート工場のセットの見事さは流石ティム・バートン監督といったところ。世界観を構築するのはピカ一だけど、心の機微を描く演出力についてはうーーんと……。
■映画 DATA==========================
監督:ティム・バートン
脚本:ジョン・オーガスト
製作:ブラッド・グレイ/リチャード・D・ザナック
音楽:ダニー・エルフマン
撮影:フィリップ・ルースロ
公開:2005年7月15日(米)/2005年9月10日(日)