Jeffrey

微笑のJeffreyのレビュー・感想・評価

微笑(1957年製作の映画)
2.5
「笑顔」

本作は57年にポーランドで作られたポランスキーの約2分間による短編映画で、4コマ漫画の趣の独特のユーモアをたたえた作品として評価されているようだ。ウーチの州立映画での課題で撮った作品で、今回のテーマは笑い。ある男が、階段を降りる途中、小窓を覗き込む。すると、中では若い女性が裸で洗面所で髪をタオルで乾かしている。パジャマ姿の男が瓶を扉の前に置きに出てきたので、慌てて階段を降りるふりをするが、男が扉を閉めるや再び窓を覗くと、そこには先程のパジャマの男が口を目一杯の横に開いて歯を磨きながら窓に首を向ける。がっくりした男はさっさと階段を降りていくと言う感じで、3人の出演者はこれまた、無記名だが、窓を覗く男を演じたのはクラスメイトのニコラ・トドロフ(殺人者で撮影に取り組んだ人である)。そしてこの作品の撮影はヘンリィク・クハルスキと言って、アンジェイ・ワイダの「世代」にポランスキーとともに出演(ドイツ兵役だがクレジットなし)した人物である。この作品に続いて「天使たちが失墜するとき」の撮影も担当していた。なお、ポランスキーはこの押し付けられた題名が好きではなかったようで、この作品を見返すのが嫌だとの事だが、各国の翻訳題の意味する歯丸出しの笑顔がなんとも不気味でおかしいとのことだ。
Jeffrey

Jeffrey