このレビューはネタバレを含みます
日頃からポラロイドで写真を撮ることが趣味の主人公・剛は、ホームである女性の写真を何気なく撮るが、撮影直後その人物が列車事故で亡くなる瞬間を目撃してしまう。
その後、その女性には娘・桐子がいることを知った剛は桐子に接触を図る。何度か会ううちにふたりは惹かれあっていくのだが、剛はいつまでも写真のことを言い出せずにいて……というお話。
あらすじを書くのが難しい話だな。
ホームで自殺しそうになっていた清水に気付いたお母さんが止めに入った結果、お母さんがはねられ、死のうと思っていた清水が生き残ってしまう。しかしその後清水は自ら命を絶ってしまった…という解釈なのだが、相変わらず決定的な瞬間は見せられないので本当のところはわからない。
『ひとつの歌』からあった語らなさが、『春原さんのうた』で完成されたように感じる。
清水の鬼気迫る表情が印象的。
カメラを人に向けるという行為が持つ暴力性についても忘れないでおきたい。
笑い飯西田似の庭師の先輩のドラムがうますぎる。