YYamada

RENT/レントのYYamadaのレビュー・感想・評価

RENT/レント(2005年製作の映画)
3.4
【音楽映画のススメ】
~ 音楽と映像の素晴らしき
   コラボレーション

◆作品名: RENT/レント (2005)
・作品のジャンル : ミュージカル
・楽曲のジャンル : オリジナル・ロック

〈本作の粗筋〉 シネマトゥデイより抜粋
・ミュージシャンとして大成することを夢見ている野心家のロジャーは、恋人の死によって精神的に打ちひしがれていた。
・そんな中、階下に住んでいるエキゾチックな雰囲気が魅力的なダンサーのミミに心惹かれ始めたロジャーは、彼女との新しい恋に踏み出せずに悩んでいた…。

〈見処〉
①歌うように、愛したかった――
 燃え尽きる、その瞬間まで。
・『RENT/レント』は、プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」を下敷きとして、世界の各演劇賞を総ナメにした伝説のブロードウェイ・ミュージカル「レント」を、2005年に『ハリー・ポッター』のクリス・コロンバス監督がミュージカル映画として製作したもの。
・本作に登場する楽曲は、自ら手掛けた原作ミュージカル「レント」のプレビュー公演初日に突然亡くなった伝説のミュージカル原作者 兼 作曲家のジョナサン・ラーソンによる。なお、ラーソンは、2021年のアンドリュー・ガーフィールド主演ミュージカル映画『tick, tick... BOOM! : チック、チック...ブーン!』の主人公として描かれている。
・出演は、Netflixドラマ『Marvel デアデビル」のロザリオ・ドーソンに加え、オリジナルミュージカルの初期出演者である『閉ざされた森』のテイ・ディグス、『フローレス』のウィルソン・ジェレマイン・ヘレディア、『レストラン』のジェシー・L・マーティン、『KISSing ジェシカ』のイディナ・メンゼル、『スクール・オブ・ロック』のアダム・パスカルらが映画版の本作にも顔を揃えている。
・「525,600分(=1年)の愛を描く」…本作は、1989年から1990年、ニューヨークのイースト・ヴィレッジを舞台に、毎月の家賃(=RENT)の支払いにも困る若き芸術家の卵たちが、貧困やエイズ・ドラッグなどの社会問題に直面しながら、懸命に生きる魂の叫びをのせたミュージカル作品である。

②結び…本作の見処は?
◎:「普通の会話のセリフなし」。40曲を超える楽曲が絶えず続く、ノンストップ・ミュージカル。うち、キャスト8名一同による冒頭シーンのゴスペル「Seasons Of Love」とラストのバラード「Finale B」はメッセージ性が強い名曲。
▲: 絶え間ないミュージカルナンバーと裏腹に、その合間のシーンでは効果音が殆どなく物静か、ニューヨークの喧騒が感じ取れない。ミュージカル舞台を映画化した醍醐味「リアリティの付加」には成功していないと思う。
×: 6名のオリジナル・ブロードウェイ・キャストの高齢化が要因?「若きボヘミアンたちの苦悩」は感じ取れず、「好き勝手に生活する中年手前の群像劇」にしか見えなかったのが、残念。
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