☆俺基準スコア:2.4
☆Filmarks基準スコア:3.6
オークランド郊外、低所得マオリ族コミュニティ。腕っぷしが強く皆に慕われるジェイクには、美人の妻ベスと5人の子供がいた。長男ニッグは自立したが、おとなしい次男ブギーや本好きな長女グレイス、幼いポリーとヒューがいて狭い家は賑やかだ。貧しいながらも明るく楽しい一家…に見えるが、実情は違った。ジェイクは仕事をクビになっても深刻にならず、毎夜バーで飲んだくれ、気に入らないとベスを気絶するまで殴る奴だったのだ。ブギーはグレて施設送りになり、やがてグレイスにも悲劇が…
「ワンス・ウォリアーズ」
ニュージーランドのマオリ族の話。DVで家庭崩壊する話は世界のどこにもあるけど、なぜベスがジェイクと別れないのか…その根底にマオリ内での格差問題があるからと分かってくるのでキャラクターがマオリ族である意味があります。
それにしても、ちょっと耐えられないくらい絶望的なハナシでしたね。題名からはアクション映画のように見えますが、これは家族ドラマ。ベスの芯の強さが抜群で、「かつて戦士だった」と最後にジェイクに突きつけるセリフは強烈でした。
本作で認められたリー・タマホリ監督はハリウッドに出てからジャンル映画ばかりの職人になってしまったけど、社会問題提起なドラマも上手いとわかります。オススメ。