Aix

至福のときのAixのレビュー・感想・評価

至福のとき(2002年製作の映画)
3.5
あの子を探してや初恋の来た道などで知られるチャンイーモウの幸せ三部作の最終作。職のない男が盲目の少女と出会う話。

あざとさと優しさが絶妙な塩梅と混在している作品でした。チョコレートドーナツとかピーナッツバターファルコンみたいな感動ポルノっぽい側面が結構強い反面、全体的にユーモアが効いており、この手の映画にしては狙い過ぎた感じがあまりしなかったです。特に中盤以降、どこぞのソンガンホばりにダメな奴だけど優しい性格をしている主人公が頑張っていて、感情移入が出来ました。とは言え、今作にはここ最近鑑賞したエドワードヤンやホウシャオシェンの作品のような美しい撮影とかライティングがあるわけではなかったです。おそらくかなり大衆受けを意識作られている気がします。良い話だったけど、芸術映画というよりは普通のヒューマンドラマでした。個人的にはグザヴィエドランのマミーくらい攻めた内容にしても良かったと思います、ストーリーが少し物足りなかったのが否めないです。
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