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メメントのhiroのレビュー・感想・評価

メメント(2000年製作の映画)
5.0
設定5/脚本5/役者5/映像音楽5/個性5

時空を越える天才クリストファー・ノーランの初期にして衝撃の傑作。
時系列シャッフルの原点『フォロウィング』からさらに難解な脚本へ。

ストーリーは「妻を殺されてから記憶が10分しかもたなくなった男の犯人への復讐劇」。
①主人公の障害になぞらえて、進行も10分ずつ遡る構成になっている。②途中挿入されるモノクロのシーンは時間軸通りの進行になっているため、さらに難解。 ③ここに妻との回想シーンが挿入されるため、さらにさらに難解。 幸い映画館ではなくDVDで見たため巻き戻しもできたが、とにかく一度見ただけではさっぱりわからない。『インセプション』や『インターステラー』が可愛く感じるほどの複雑な設定に興奮が止みませんでした。

ポイントは「妻が殺されてから10分前までの記憶はなにもない」点。ノーランはいつもの如く観客を騙しにかかります。目の前の情報だけを信じる恐ろしさ。信頼できる人間は1人もいない。

謎解き以前に話を理解するところから骨が折れる今作。レトリックマジックが好きな方は必見。

2017-152(再)、2023-29(再)
再鑑賞:
②2017/12/29 GEO
③2023/5/21 Netflix
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