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とべない沈黙のbrianのレビュー・感想・評価

とべない沈黙(1966年製作の映画)
4.5
九州以南に生息する蝶"ナガサキアゲハ"を北海道の少年が捕らえたことでドラマが展開していく前衛的な映画。

舞台は北海道から始まり、長崎、山口・萩、広島、京都、大阪、香港、横浜、そして北海道に戻るオムニバス。
人間のさまざまな欲望を浮き彫りにしながら、幼虫がサナギになり蝶へと成長していく過程を描いている。
出演者のインタビューやニュース映像などを挟んで、PR映画やドキュメンタリー映画を制作した監督らしい作品になっている。
鈴木達夫のカメラはズームアップや陰影のあるコントラストを撮影して視覚的に美しさが際立っていた。
音楽は松村禎三。チェンバロを印象的に使ってクラシカルな雰囲気を醸し出していた。
主演の加賀まりこさまは純情可憐な少女から謎めいた大人の女性まで幅広く演じている。巨大ポスターのモデルのまりこさまに見つめられて心奪われそうだ。

「ひとりぼっちの蝶々」加賀まりこ
https://youtu.be/yzw754Btg5A
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