新解釈、銀翼の奇術師
✈️劇場版コナン第14作
✈️飛行船を舞台にした空中サスペンス
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山本コナン最初の作品「銀翼の奇術師」を彷彿とせずにはいられない。
「奇術師」の接触を媒介にした毒物ミステリーは今作のウイルスパニックに類似し、キッドが墜落を食い止めるシチュエーションも似ている。
「奇術師」は毒物ミステリーと墜落の展開がそれそれ乖離した内容だったが、今作にその乖離は見られない。むしろウイルスパニックと墜落サスペンスが相互に干渉し合い”コナンらしい”ミスリードに昇華させていた。
そして何よりキッドのキャラクター像が、展開的ミスリードを表象するためのアイコンではなく、ルパン的なユーモラスなものへと進化しており、キッドというキャラクターの可能性を広げてくれたと思う。
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山本監督は今作をもってコナン映画制作から身を引くことになる。今作は「銀翼の奇術師」とシチュエーションは似ながら、そのすべてがコナン映画として魅力を増しており「奇術師」の添削的なニュアンスを強く感じる。
こだま監督の「十字路」が
山本へのバトンパスだったように…
この「難破船」も
山本から次の監督へのバトンパスだと…
私には思えるのだ。
山本監督、本当にお疲れ様でした…この言葉をもって山本コナン映画への最後の手向けにしたいと思う。
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✈️まとめ✈️
こういう長寿番組は、次の作家へ脈々と受け継がれてゆくものがあるから面白い。こだまコナン映画のが好きだな〜とか思ってたけど、私は山本コナン映画も嫌いにはなれない。