〖1930年代映画：サイレント映画：松竹〗
1933年製作で、流行歌をモチーフにしたサイレント映画らしい⁉️
台詞は文字だけど、流行歌が流れる作品でした。

2023年2,033本目

• #2023年鑑賞
• #1933年製作
• #サイレント映画
• #松竹

☆☆☆★★

※ 鑑賞直後のメモから

野村芳亭監督作品による松竹蒲田製作のサイレントメロドラマ。

女に裏切られ、伊豆大島三原山に自殺しに来た男。
ひょんな事から、家計を助ける為に東京に売り飛ばされようとしていた、純真な娘を助ける事となる。

全編の約７割位がロケーション撮影であるのが驚いた。
当時としては清水宏監督は別格として、かなり珍しかったのでは？と。

流石に製作されたのが古い作品とあって、出演者の方々に見知った俳優さんは皆無。
僅かに、主演女優の坪内美子は名前を知ってはいるものの…程度の知識。監督の野村芳亭も、やはり同じ位の認識でしかなかった。

でも歳なんですかね〜、昨今のガチャガチャとした作品を見過ぎた為なのか？このメロドラマが実に心地良い。
特に編集のリズム感がとても良く。上映時間も１時間と短いから、退屈せずにサクッと観れる。

サイレント映画だけに、当然台詞は無く、字幕によって内容が理解できる。絶えず汽笛の音や波の音等が、映像で聞こえて来る様な感覚を味あわせてくれる。
ただ、字幕の字体が昔風の為に、少し読みづらいのが難点。
切り替わるのも若干早いので読み切れない時がしばしば。
とは言え、内容を把握出来ない人は居ない筈。何たって内容が単純明解だから（笑）

今風に作り変えるのならば。娘を横恋慕された…と勘違いした男が、怒り心頭帰って来て、娘を助けた男を…。
そして男女３人を見つめる過去ある女。
そんなサスペンス溢れる内容になるだろうと思われる。
しかしそんな話にはならなかったのは。当時の社会背景や、女優さんのイメージを守る為にもやむを得なかったのかも知れない。

個人的には楽しめたのですが。若い人が観たら「中身が全然無いよなあ〜」と言われても致し方ないし、それが普通でしょうね〜（苦笑）

２０１１年１０月１３日 国立近代美術館フィルムセンター大ホール

サイレント映画だったかな。小唄はBGMとして流れる。浜辺を日本髪の美しい女性と男性が歩くシーン、悲しいけれどとても抒情的で美しかった。