流離

パリ、恋人たちの2日間の流離のレビュー・感想・評価

パリ、恋人たちの2日間(2007年製作の映画)
3.0
映画館で観ていた時から、どうもすっきりこなかった。なぜだろう、この類の映画は好きなのに。

始まりの列車の中のカットから、どうしても連想してしまうのは『ビフォア~』で、頭の中から『ビフォア~』2作がはずせなかった(当時は2作のみ)。

*アメリカ人男性とフランス人女性のカップルという設定
*マリオンの両親役で全編を通して出演しているのは、マリオン演じるジュリーの実のご両親(『~サンセット』ではラストのほうで、ちょっと出演)
*会話劇

これだけ重なっていたら、続編のつもりでジュリーが作ったのかと観始めても無理はなかろう、と思うのだけれど。それを切り離せたとしても、『ビフォア~』で感じた「相手を思う気持ち」が根底にある心地よい会話とは全く違うと感じてしまったのがイタかったかなぁ。フランス語がわからないということでからかうシーンなどとか、マリオンは本当にジャックが好きなのかがわからなくなってしまった。フランス人だから、なのか、ジュリーの脚本だから、なのか。ハンバーガーショップでジャックが出会った青年、彼を登場させることに何の意味があったのかもよくわからなかった。

撮り方も、いいなと思うところもあった反面、う~むというところもあったし。でも一番大きいのは、私がアダム・ゴールドバーグを受け付けなかったからかもしれない…
笑った場面もあった。生活感のあるパリも面白かった。全編を通して、ジュリーの世界観を観たのかもしれない。観にいってよかったとは思っているけれど、個人的には、男の人と一緒に観たくはないなぁ。
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