ボーイズ・オン・ザ・ランの伏木のネタバレレビュー・内容・結末

原作漫画未読での視聴。
最後まで見切ったあと「こんなラストでいいのか？！」と声に出してしまったが、これがリアルなのだと言われたら頷くしかない。

主人公もヒロインもライバル(ライバルと言ってしまっていいのか？)も全員人間として最悪で、でもたしかに存在するような空気感があって絶妙だった。
田西という人間のイメージにぴったりな演技を見せた峯田和伸は、正直自分の中で俳優のイメージがなかったのに非常に魅せられた。情けなくてひとりよがりでダサくてキモいのに、不思議と情熱的で笑えるくらいかっこよく見えてくるし、同時に泣きそうにもなる。

田西の食べているペヤングを"一口だけ"もらう青山の印象的なシーンは、分かりやすくメタファーになっていて見ていて切なくなってしまった。
手も足も出ない田西に青山が放った「何もしてこなかったやつが勝てるわけないんだよ」というセリフに関してはたしかにごもっともで、見ているこっちまで惨めな気持ちになってくる。
やはり松田龍平は魔性、なぜかこういう役が似合ってしまう。

YOUはセクシーだし、小林薫も可愛くて良かった。